開催の御挨拶

1999年、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の10周年特別協賛企画としてスタートしたJCF学生映画祭は、<次代を担う若者の可能性の発掘!>をテーマに2001年までの3年に亘り、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の協賛企画として夕張の地で開催し、第4回から第7回は沖縄(那覇市共催)、東京(お台場/大江戸温泉内)、愛知(愛知万博公式イベント)、東京(東京国立博物館内)と、地方と東京の交互開催を行って参りました。

第7回開催中の2006年秋に、夕張市の財政破綻とゆうばり国際ファンタスティック映画祭の中止のNEWSを聞き、JCF学生映画祭のOBと、学生の有志により<映画を通じて夕張の方々にエールを贈ろう!>という想いで、【学生よ、熱き情熱で夕張の雪を溶かせ!】というスローガンのもと全国の大学生が参加し、JCF学生映画祭の生まれた地夕張で2007年2月に<夕張国際学生映画祭2007>を開催し、さらに続く2008年も、NPO法人ゆうばり観光協会様との共催で<夕張国際学生映画祭2008>を開催いたしました。

その後、2010年に、通算10回目となる<記念映画祭>を「夕張映画祭2010」として開催し、<学生の枠>を飛び出して若きクリエーター全般に門戸を開き開催いたしました。

そしてこの度、東日本大震災の発生を受け、私たちは開催意義及びプログラムを再検討致しました。

3.11後、夕張の地元の方々と対話した結果、多くの市民の方々の認識が、 <もはや、夕張は財政破綻してかわいそうではなく、夕張は自立しなければならない。東北の方々は、人的な失敗ではなく、自然災害で被災されているのだから>というものに変化していることに気づきました。

結果<夕張映画祭>は、もちろん夕張の地域振興に貢献することを念頭におきながらも、夕張のみならず、日本全体を元気にする、夕張発信の全国向け、全世界むけのイベントでありたいという想いを強くし<映画・映像・アニメ>で<日本を元気に!そして国際交流!>をモットーに、新しい次の10年につながる第一歩としてこれからの <夕張映画祭>を開催していきたいという想いに達しました。

日本復興のきっかけとして、重要であるインバウンド(海外からの日本観光)の強化が上げられますが、とりわけ、隣国の中国からの訪日者を増やすことは重要でありますが、東日本震災の影響での来日観光客が大幅に減少しています。

そこで、本年の予定プログラム自体も再検討し、今年の夕張映画祭2011は、日本の誇るべきACGコンテンツ(アニメ関連:アニメ、コミック、ゲーム)を中心とした、中国との文化経済交流を目指して、<COOLJAPAN×COOLCHINA>をテーマに、社団法人日中アニメ産業連合会と共催で、7月14日から中国の湖南省長沙市における<COOLJAPAN in CHINA>、そして夕張市での7月24日の<COOLCHINA IN JAPAN>、10月28日の東京での<COOLJAPAN MEETS COOLCHINA>のイベントを国内外の3都市で開催する運びとなりました。

現在、ACGコンテンツにおいては世界的に見て、日本に優位性はあるものの、さらなる発展と新しい可能性を常に模索しつつ、海外に目を向けた戦略をたてていくことが重要であると考えられています。

私たちも、この夕張映画祭を通じて、アニメ産業の発展と、国際交流にも寄与できることを願って、力を注いで参りたいと思っております。

夕張映画祭2011実行委員長 高 秀蘭
一般社団法人日中アニメ産業連合会 理事長 中川幸司
中日動漫産業連合会 理事長 林 恵春